テナントの組み合わせ①-1

2023年10月12日

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社長の小宮です。

 

弊社では賃貸物件の管理を主に取り扱っています。

管理先には事業用ビル、いわゆるテナントビルもございますが、今回は「ビルテナントの組み合わせ」についてお話しさせていただきます。

 

 

 

雑居ビル」という言葉は聞いた事ありますよね。
一般的な定義としては
「多種多様な業種が同居し、各自営業しているテナントビル」
といった所です。

 

しかし実際には「多種多様な業種が同居」している事はケースとしては少数派で、ビルごとに集まるテナントには偏りがある事がほとんどだったりします。

 

今回の記事では、この「テナントの偏り」と「テナントごとの相性の良し悪し」など、ご紹介させていただきます。

 


テナントが偏る要因
上記の通り、ビルごとに似たようなテナントが集まる、同じ業種のテナントに偏る、などの要因としては、大きく分けて4つの理由があります。

 

賃貸条件による自然的な偏り

これはエリアやビルのグレード、大きさなどにより変わる賃貸条件(家賃・専有面積など)が「自然と似たような業種が集まる」事に起因する偏りです。
要は希望する条件は、同じ業種なら似ているという事です。
理由としては、その条件によって下記のようなものが挙げられます。
■狭小区画に小分けされた低賃料ビル
「個人でこぢんまりと営業したいから、低家賃じゃないと無理」
→ レンタルオフィス・小事務所系ビル、スナック・バーなど小規模飲食ビル など
■駅前商業施設など高グレードなビル
「駅前一等地が絶対条件」
→ 大手企業の営業所・事務所系、駅前集客目的のアミューズメント系 など

 

貸す側による意図的な偏り
これは「自然と同じ業種が集まった」のではなく、「意図的に同じ業種を集めた」事に起因する偏りです。
要は大家さんが業種を絞って募集した結果という事です。
理由としては、その偏らせた業種にもよりますが、下記のようなものが挙げられます。
■専門業種の特化型ビルにする意向
「このビルは専門ビルにしたいから、他の業種は入れないでね」
→ 医院が集まる医療系ビル、酒類飲食が集まる飲み屋ビル など
■NG業種があるために募集できる業種に制限がある
「○○と○○は嫌だからNG。他の業種を募集して」
→ 店舗系ビルだけど飲食NG(物販や小売系などに絞られる) など

 

既存テナント・周辺状況のポジティブな影響による偏り
これは既存のテナントやビルの周辺状況が、「特定の業種にとってポジティブな効果をもたらす」と期待されて、結果、同じような業種が集まる事に起因する偏りです。
要は既存テナントとの相乗効果や周辺状況が業種に合うという事になります。
理由としては色々ありますが、下記のようなものが挙げられます。
■同じような客層を持つテナントが集まる特化型ビル
「同様の業種が集まって集客効果をより高めたい」
→ ブランド・アパレル系ビル、飲食街、飲み屋街 など
■周辺に特定業種が有利になる施設・設備がある
「この施設に近い立地である事が何よりも重要」
→ 役所・官公庁近隣の司法・行政書士事務所系ビル など

 

既存テナント・周辺状況のネガティブな影響による偏り
これは既存のテナントやビルの周辺状況が、「特定の業種にとってネガティブな効果をもたらす」と敬遠されて、結果、同じような業種が残る事に起因する偏りです。
要は特定状況を敬遠しないテナントは、結局同じような業種という事になります。
理由としては色々ありますが、下記のようなものが挙げられます。
■既存テナントとの同居が業種的に合わないための敬遠
「あの業種が入ったビルでは開業できない」
→ テナントの相性による敬遠 ※次記事で解説
■周辺状況が業種的に合わないための敬遠
「あの場所では開業できない」
→ 視認性を重視するテナントが敬遠する裏路地ビル
保全対象が存在するために出店許可が下りない風俗店 など

 

 

 

はい。今日のところはここまで。
次回は「業種による相性」についてお話しさせていただきます。

 


エリアは狭いですが、弊社でも厚木市・海老名市・伊勢原市近辺であれば管理が可能です。
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